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- インスリンポンプについて
インスリンポンプとは
インスリンポンプは、糖尿病患者が血糖値を一定に定めるために使用する小型の電子デバイスです。このポンプは、設定した時間帯や量に基づいて連続的にインスリンを体内に供給できます。
インスリン注射との違い
従来のインスリン注射は日常的に回数、指定された時間に注射を行う必要があります。一方でインスリンポンプは自動で、基礎分泌と追加分泌を細かく調整してくれる点が魅力です。急激な血糖値の変動を避け、より安定した血糖コントロールが期待できます。
使用には適切な知識が欠かせません。医師の説明を聞いて、正しく使いましょう。
インスリンポンプのメリット
インスリンポンプの利用には多くのメリットがあります。
まず精密な血糖コントロールが可能です。インスリンポンプは24時間連続でインスリンを供給するため、急激な血糖の上昇や低下を抑制し、日常生活での血糖の安定をサポートしてくれます。
また、生活の柔軟性も大きな魅力の一つです。食事の時間や内容、運動の量など、日常の生活リズムに合わせてインスリンの供給量やタイミングの調整ができます。生活リズムが変わったとしても、その日に合わせて供給してくれるので、神経質になるほど意識しなくても良くなるのです。
さらに、注射回数の削減も期待できます。従来のインスリン注射は1日に何回か必要ですが、インスリンポンプを使用すれば繰り返しの注射を減らせるのです。
最後に、夜間の低血糖リスクの軽減も重要なメリットの一つです。インスリンポンプの精密な調整機能により、寝ている間の血糖の大幅な低下を回避することが期待されます。
インスリンポンプの種類
当院では、インスリンポンプのそれぞれの特徴や患者さん個人に合ったものを加味して患者さんが使いたいものを提供しています。以下では、主な種類をご紹介します。
ミニメド770G(メドトロニック社)
- スマートガード™オートモード機能搭載
- ハイブリッドクローズドループ
- Bluetooth® Connection
このモデルは先進的な技術を採用し、連続血糖測定システムと連携してインスリンの供給量を自動調整する機能を持っています。ユーザーの生活スタイルや運動量に合わせてインスリン供給を調整できるため、より快適な血糖管理が可能です。
ミニメド640G(メドトロニック社)
このモデルは基本的な機能を持ちつつ、使いやすさとコストパフォーマンスに優れています。初めてインスリンポンプを使用される方にも使いやすい製品です。
スマートガードは、センサで測定されたグルコース値があらかじめ設定した最低限の値に接近すると、基礎インスリンの供給を一時的に停止し、グルコース値が回復すると自動的に再開する機能をいいます。
メディセーフウィズ(テルモ社)
テルモ社のインスリンポンプは、独自の技術で安定したインスリン供給を実現しています。
インスリンポンプの正しい使い方
インスリンポンプを最適に利用するためには、正確な知識と正しい操作方法が求められます。
ポンプの位置選び:ポンプをどの部分に止めるかは大切です。
カニューレの交換:カニューレ(針部分)は定期的に交換する必要があります。使用しているカニューレの種類や皮膚の状態によっては、2〜3日ごとの交換が推奨されることが多いです。
インスリンポンプの設定:初めての設定は医師や看護師と一緒に行い、インスリンの基礎投与量や食事に応じた追加投与量を設定します。
血糖値の定期的なチェック:インスリンポンプを使用すると血糖値の変動が少なくなることが期待されますが、食後や後などでは変動が予測されます。適切なタイミングでの測定を心がけましょう。
トラブル時の対応:インスリンポンプやカニューレに異常が発生した場合、早急に対処する必要があります。常にスペアのカニューレやインスリン、手動での注射器を携帯するなど、トラブル時の備えも大切です。